Willoopのエンゲージメントサーベイで「成長環境」のスコアが低い組織では、「この会社でのキャリアは決められたレールの上を進むだけ」という閉塞感を抱える社員がいることがあります。社内公募やキャリア支援の専門家を組み合わせることで、キャリアの主導権を社員自身に返すことができます。
こんな悩みを解決できます
キャリアパスが固定化し、新しい分野や部署への挑戦ルートが見えない。直属の上司だけに相談すると、配属の都合や部門の事情が先に立ち、本人の希望が後回しになりがちです。会社が「どこで誰が必要か」だけを決める文化では、社員は自分の可能性を探る機会を失います。
こんなサーベイ結果の時に効果的です
Willoopのサーベイにおいて、以下の設問のスコアが低い組織に特に推奨されます。
- 「自分が成長する機会や環境があると感じている」(成長環境)
- 「業務について自分の意思で『やりたい』という気持ちの方が、役割として『やるべき』という感情より強い」(自分事化)
- 「この組織は社員を大切にしてくれていると感じている」(支援的文化)
- 「一日の終わりに「今日やってよかった」と思うことが多い」(やりがい)
手を挙げて動ける制度と、客観的にキャリアを整理できる相談窓口の両方があると、挑戦への一歩が踏み出しやすくなります。
具体的な実行施策
- 社内公募制度(ジョブチャレンジ等)の設計 — 社員が自ら新しい仕事・部署に応募できるルールと、公平な選考プロセスを整える
- 社内キャリアコンサルタントの育成 — 人事・現場からコンサル役を育成し、継続的なキャリア対話を担わせる
- オープンカウンセリングの設置 — 定期面談に加え、悩みが出たときに随時相談できる窓口を用意する
- 職種間の異動支援制度を整備する — 生産技能職から営業職など、職種をまたぐキャリア転換を支援する制度を設け、多様なキャリアパスを用意する
- 全世代向けの年齢別キャリアワークショップ — ライフステージに応じたテーマで内省と対話の機会を定期的に設ける(中堅・シニアへの支援も含む)
- 業務のモジュール化と成長地図の可視化 — 業務を細分化・マニュアル化し、習熟度を点数化して評価・報酬に反映。「次のレベル」が見える成長指標として機能させる
施策の優先順位の目安
すべてを実施する必要はありません。自組織の状況・予算感に合わせて、取り組みやすいものから選んでください。
- 社内公募制度(ジョブチャレンジ等)の設計 — 社内の掲示板に募集を出すだけで試行できる
- 社内キャリアコンサルタントの育成 — 外部資格取得の支援制度と担当者の選定が必要
- オープンカウンセリングの設置 — 予約窓口の設計と相談室の確保が必要
- 職種間の異動支援制度を整備する — 職種転換の基準整備と経営の承認が必要
- 全世代向けの年齢別キャリアワークショップ — 外部ファシリテーターと世代別プログラムの設計が必要
- 業務のモジュール化と成長地図の可視化 — 全業務の棚卸しと評価制度への反映に時間がかかる
期待できる効果
今の部署にいながら、自分の意志で新しい仕事に挑戦できるチャンスは、モチベーションと定着率の両方に効きます。手を挙げて異動できる制度があるだけで、「将来の選択肢がある」という安心感が生まれ、目の前の仕事への集中力にもつながります。特に中堅以降の社員が「キャリアの踊り場」を感じやすいタイミングに、この施策は大きな意味を持ちます。
セルフチェックリスト
自組織に当てはまるものがあれば、この施策を検討してみてください。
- 異動・配置が会社主導で、社員の希望が反映されにくい
- キャリア相談は上司頼みで、中立な相談先がない
- 「やりたいことがあるが、どう動けばいいかわからない」という声がある
- 「やりたい職種があるが、どうすれば移れるかわからない」という声がある
- キャリア面談が年1回の形式ばかりで中身が伴わない
- 中堅・シニア向けのキャリア支援が手薄
- スキル要件が口伝でしか共有されておらず、評価への納得感が低い
企業事例
株式会社ユナイテッドアローズでは、意志に沿ったキャリアに挑戦できる社内公募制度や、配属希望を出せるキャリア自己申告制度により、社員のモチベーション向上につなげています。また、雪印メグミルク株式会社では年齢別ワークショップ・キャリア面談・社内キャリアコンサルタント・階層別研修などの総合的な取り組みにより、女性管理職比率が2%台から6.1%へ増加し、従業員の約7割が自らのキャリアの将来像を描いているという結果が出ています。