Willoopのエンゲージメントサーベイで「自分事化」のスコアが低い組織では、「バリューは上から降りてくるもの」という受け身な捉え方が広がっています。経営が決めた価値観を「覚える」だけでは、自分事にはなりません。自分たちで「決めた」価値観だけが、日常の行動の拠り所になります。
こんな悩みを解決できます
経営が定めたコアバリューは掲げられているが、社員が「自分たちの言葉ではない」と感じており日常業務に反映されていない。バリューに対する社員の温度感が低く、当事者意識が生まれていない。
こんなサーベイ結果の時に効果的です
Willoopのサーベイにおいて、以下の設問のスコアが低い組織に特に推奨されます。
- 「業務について自分の意思で『やりたい』という気持ちの方が、役割として『やるべき』という感情より強い」(自分事化)
- 「自分の仕事の目的や内容を十分に理解し、その意義に納得している」(理解・納得)
- 「この仕事を通じて、自分の存在が誰かの役に立っていると感じる」(存在意義)
- 「他メンバーの成果を自分のことのように心から嬉しく思えることがよくある」(仲間意識)
バリューへの当事者意識が欠けると、これらの設問のスコアが全方位的に低下します。
具体的な実行施策
- コアバリューを社員全員で作成するプロセスを設計する — 経営層が叩き台を用意した上で、全社員がワークショップや投票などで意見を出し合い、自分たちの言葉で磨き上げる
- 作成したコアバリューを、意思決定の判断軸として活用する仕組みをつくる — 部門をまたいだ活動や日常の業務判断でバリューを参照する習慣が、定着を加速させる
- 社会課題との接点を言語化するワークショップを行う — SDGsや社会課題と自社事業の接点を具体的に言語化し、「自分たちのビジネスが世界の問題とつながっている」という視点を育てる
- 対話ワークショップによる価値観の言語化 — 自分のキャリアを振り返り「何を大切にしてきたか」を言葉にするワーク。ペア対話形式で客観的なフィードバックを得ながら、会社のビジョンと自分の仕事の接点を発見する
施策の優先順位の目安
すべてを実施する必要はありません。自組織の状況・予算感に合わせて、取り組みやすいものから選んでください。
- コアバリューを社員全員で作成するプロセスを設計する — ワークショップ設計は社内でもすぐに始められる
- 作成したコアバリューを、意思決定の判断軸として活用する仕組みをつくる — 運用ルール整備と管理職への教育が必要
- 社会課題との接点を言語化するワークショップを行う — 外部ファシリテーターと専門知識の調達が必要
- 対話ワークショップによる価値観の言語化 — 全社参加の場設計と継続的な運営体制が必要
期待できる効果
コアバリューを「受け取るもの」ではなく「自分たちで作るもの」にすると、社員の関与感が大きく変わります。自分が議論に参加したバリューは「外から課された規則」ではなく、「自分たちが選んだ大切にしたいこと」として機能します。共同作業のプロセス自体が、部署を超えた仲間意識の醸成にもなります。
セルフチェックリスト
自組織に当てはまるものがあれば、この施策を検討してみてください。
- コアバリューが経営層だけで決められており、現場の社員が「自分たちのもの」と感じていない
- バリューを社員に聞いても「覚えていない」「意味がよくわからない」と答える人が多い
- バリューを日常の業務判断に活用している社員がほとんどいない
- 社員が「なぜこの事業をやっているのか」を会社の外に向けた文脈で語れない
- 「顧客の課題」を社員が実感として理解しておらず、間接的な情報しか持っていない
- 入社後しばらくすると、当初の熱量が失われていくパターンがある
- 社員が組織の方向性を「自分たちのもの」として語れていない
企業事例
株式会社コンカーでは、働きがい向上を経営戦略に位置付け、コアバリューを社員全員で作成しました。経営層だけでなく全社員が議論に参加するプロセスを通じてバリューへの当事者意識が高まり、日常業務の中でバリューが自然と語られる文化が生まれました。また、丸井グループでは「ビーイングワークショップ」を全社で展開(のべ1800名が体験)しています。自身の価値観の言語化→会社のインパクト目標との接点の発見→現在の職場で働く意味の再確認という3ステップで構成され、参加社員の96%が「自分の大切にしている価値観を言語化できた」と回答し、「日々の仕事に喜びや楽しさを感じている」という回答が11%増加した実績があります。