Willoopのエンゲージメントサーベイで「理解・納得」や「心理的安全性」のスコアが低い組織では、「ビジョンは知っているが、腹落ちしていない」「本音を言える場がない」という状態が広がりがちです。価値観は一方的に伝えられるだけでは定着せず、自分の言葉で語り、他者と話し合って初めて自分のものになります。
こんな悩みを解決できます
会社のビジョンやパーパスは社員が知っている。しかし「なぜ自分がこの会社で働くのか」「このバリューが自分の仕事とどう関係するのか」を問われると、言葉に詰まってしまう。頭では理解しているが、腹落ちしていない状態が続いている。
こんなサーベイ結果の時に効果的です
Willoopのサーベイにおいて、以下の設問のスコアが低い組織に特に推奨されます。
- 「自分の仕事の目的や内容を十分に理解し、その意義に納得している」(理解・納得)
- 「上司や同僚に対して遠慮せず率直に意見を言えたり相談できると感じている」(心理的安全性)
- 「業務について自分の意思で『やりたい』という気持ちの方が、役割として『やるべき』という感情より強い」(自分事化)
「理念は知っているが自分事にできていない」かつ「本音を言える場が少ない」組織に、特に効果が出やすい施策です。
具体的な実行施策
- 会社の価値観と個人の価値観の統合をテーマにした対話研修を設計する — 「バリューを覚えさせる」のではなく、「自分が大切にしていることと会社の向かう方向が重なっているか」を一人ひとりが確認できる場にする
- 部署が重ならない多様なメンバーでグループを構成する — 普段の業務では接点のない人との対話が、新たな気づきを生みやすい
- 本音で話しやすい環境を物理的に整える — 椅子を円形に配置するなど、上下関係が見えにくい配置にすることで発言のハードルが下がる
- 毎日の朝礼でMMVに触れる機会を意図的に設ける — 日替わりで一つのバリューを取り上げる、先週の業務との結びつきを話すなど、短い時間でも継続することが大切
- 複数チャネルで経営トップが語り続ける — ミーティング・社内報・社内SNSを組み合わせ、「なぜこのビジョンなのか」をストーリー形式で発信する
- クレドカードの作成と携帯 — 自社らしい言葉で行動指針を言語化し、常に持ち歩くことで判断に迷う場面の基準にする
施策の優先順位の目安
すべてを実施する必要はありません。自組織の状況・予算感に合わせて、取り組みやすいものから選んでください。
- 会社の価値観と個人の価値観の統合をテーマにした対話研修を設計する — 社内ファシリテーターがいれば今すぐ設計できる
- 部署が重ならない多様なメンバーでグループを構成する — 複数部署の調整と参加者の日程確保が必要
- 本音で話しやすい環境を物理的に整える — 会議室の家具配置や場所の確保が前提となる
- 毎日の朝礼でMMVに触れる機会を意図的に設ける — 全社展開には司会進行の設計と継続運用が必要
- 複数チャネルで経営トップが語り続ける — 経営者のコミット・社内報体制の整備が必要
- クレドカードの作成と携帯 — 印刷・デザイン・配布コストとデザイン工数が生じる
期待できる効果
「会社の言葉」ではなく「自分の言葉」でバリューを語れる人が増えると、組織の空気が変わります。対話によって自分の価値観と会社の方向性が重なっていることを実感した社員は、「この会社での仕事が自分にとって意味のあること」として捉え始めます。
セルフチェックリスト
自組織に当てはまるものがあれば、この施策を検討してみてください。
- 社員に「なぜこの会社で働いているのか」を聞くと、言葉に詰まる人が多い
- 研修や全社会議が「聞くだけ」で終わっており、対話の時間がない
- 部署を横断した交流がほとんどなく、お互いの仕事を知らない
- 管理職と一般社員の間で、バリューに対する解釈にズレがある
- 経営層がビジョンを語るのは年に1〜2回の全社会だけになっている
- 行動指針はあるが、日常業務で参照される機会がほとんどない
企業事例
株式会社ファイントゥデイは、設立間もない組織でパーパスの認知度が低いという課題を抱えていました。全社員を対象に部署横断の対話型研修を実施。バリューを押し付けるのではなく「自社で働く意味という個人の価値観にも向き合う」プログラムにした結果、エンゲージメントサーベイの「パーパス・バリュー・リーダーシップビヘイビアの浸透度」が43%から50%弱まで向上し、管理職が自分の言葉でバリューを語る姿も見られるようになりました。また、リッツカールトンでは毎日の朝礼でクレドの一項目を取り上げ、スタッフがエピソードを共有する日課の積み重ねが、何千人もの従業員全員がクレドを自分ごととして語れる組織をつくっています。サイバーエージェントでは「21世紀を代表する会社を創る」というビジョンを経営トップが粘り強く発信し続けることで、新しい事業や採用の判断軸として組織に機能させています。